コンサート [音楽]
今日はクリスチャン・ツィメルマンのオールショパン・プログラムを聴きました
プログラムは
ノクターン第5番 嬰ヘ長調 OP.15-2
ソナタ第2番 変ロ短調 OP.35 「葬送」
スケルツォ第2番 変ロ短調 OP.31
・・・・・・・・・・・・休憩・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ソナタ第3番 ロ短調 OP.58
舟歌 嬰ヘ長調 OP.60
ソナタなどの大きな作品でも、力強い部分はかなり弾いていましたが、
それよりも繊細な部分が特に印象に残りました
何年か前にも聴いたのですが、その時はう~んはっきり言って
あまり印象に残っていません
今回はソナタ3番の2・3楽章、そして何より舟歌が素晴らしかった
舟歌を好きなピアニストも多いようですが(先日の「今日は1日ショパン」でも言っていました)、
私はこれまでどうもそれ程この曲に魅力を感じませんでした。
自分が弾いても、人の演奏を聴いても・です。
ところが、今日のツィメルマンの演奏を聴いて、初めてこの曲の良さ・美しさを充分に
感じました
第1音から違いました!
普通(?)大抵は華やかに入ると思うのですが、mfくらいな柔らかい感じで始まり、
テーマが入っても、ソフトペダルを使って柔らかくp~mpを保っていました。
その音色がふわふわとベール掛かったようで何とも美しい
ショパンもよく弾いていたようですが、この演奏を聴いて初めて「あ~、だからショパンも
好きだったんだな~。きっとショパンもこんな風に演奏したんだろうな~」と思いました。
盛り上がり部分もガンガン弾くのではなく、何ともエレガント。
最後のコーダも私がこの曲をレッスンに持っていたっ時には「もうちょっとパリパリっと
華やかに弾けないの」と言われましたが
そんなキラキラした部分もソフトペダルを使ってソフトに柔らかく演奏されていました。
最後の〆の音だけはっきりした感じでした。
こういう演奏を学生さんがしたら、もしかしたら先生に直されるのかもしれませんが、
「スーパーピアノレッスン」でフセイン・セルメットも「学生じゃないんだから」と言っていたように、
ピアニストだからこそ許される解釈なのかもしれません。
だって、これまで「美しい」「美しい」と皆さん(ピアニストも)言う割に、その演奏を聴いても
「美しくないことはないけれど、う~~~ん。他にもっといい曲沢山あるよな~。
どこにそんなに魅力を感じているのだろう?」という感覚だったのです。
色々な人の演奏を聴いてきても、これまで全く魅力を感じなかった曲に
ここまで魅了されたのは初めての経験でした。
とっても嬉しい体験でした
アンコールを期待したのですが、お疲れのようで、残念ながら本編で終了でした。
何だか幸せな気持ちになりました~
プログラムは
ノクターン第5番 嬰ヘ長調 OP.15-2
ソナタ第2番 変ロ短調 OP.35 「葬送」
スケルツォ第2番 変ロ短調 OP.31
・・・・・・・・・・・・休憩・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ソナタ第3番 ロ短調 OP.58
舟歌 嬰ヘ長調 OP.60
ソナタなどの大きな作品でも、力強い部分はかなり弾いていましたが、
それよりも繊細な部分が特に印象に残りました
何年か前にも聴いたのですが、その時はう~んはっきり言って
あまり印象に残っていません
今回はソナタ3番の2・3楽章、そして何より舟歌が素晴らしかった
舟歌を好きなピアニストも多いようですが(先日の「今日は1日ショパン」でも言っていました)、
私はこれまでどうもそれ程この曲に魅力を感じませんでした。
自分が弾いても、人の演奏を聴いても・です。
ところが、今日のツィメルマンの演奏を聴いて、初めてこの曲の良さ・美しさを充分に
感じました
第1音から違いました!
普通(?)大抵は華やかに入ると思うのですが、mfくらいな柔らかい感じで始まり、
テーマが入っても、ソフトペダルを使って柔らかくp~mpを保っていました。
その音色がふわふわとベール掛かったようで何とも美しい
ショパンもよく弾いていたようですが、この演奏を聴いて初めて「あ~、だからショパンも
好きだったんだな~。きっとショパンもこんな風に演奏したんだろうな~」と思いました。
盛り上がり部分もガンガン弾くのではなく、何ともエレガント。
最後のコーダも私がこの曲をレッスンに持っていたっ時には「もうちょっとパリパリっと
華やかに弾けないの」と言われましたが
そんなキラキラした部分もソフトペダルを使ってソフトに柔らかく演奏されていました。
最後の〆の音だけはっきりした感じでした。
こういう演奏を学生さんがしたら、もしかしたら先生に直されるのかもしれませんが、
「スーパーピアノレッスン」でフセイン・セルメットも「学生じゃないんだから」と言っていたように、
ピアニストだからこそ許される解釈なのかもしれません。
だって、これまで「美しい」「美しい」と皆さん(ピアニストも)言う割に、その演奏を聴いても
「美しくないことはないけれど、う~~~ん。他にもっといい曲沢山あるよな~。
どこにそんなに魅力を感じているのだろう?」という感覚だったのです。
色々な人の演奏を聴いてきても、これまで全く魅力を感じなかった曲に
ここまで魅了されたのは初めての経験でした。
とっても嬉しい体験でした
アンコールを期待したのですが、お疲れのようで、残念ながら本編で終了でした。
何だか幸せな気持ちになりました~
2010-05-14 01:18
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いいリサイタルに行ってらしたんですね!
十分aki_piano さんの書かれている内容を拝見しているだけで聴こえて来そうなくらい分かります。
30代の頃に収録されたDVDの動画がYouTUBEでも見れますが、確かに柔らかい奏法だなと思いました。
それと比較されてどうなのかなぁと真っ先に思いましたが・・・
同い歳なので35年前からずっと注目していた人なんですが、もうずっと生で聴けていません。
by 江州石亭 (2010-05-14 06:35)
江州石亭さん
いい情報をありがとうございました!早速YouTUBEで見てみました!
序奏はあのような感じでしたが、やはりこちらの演奏は若いですね。
テーマからして、もっと繊細で丁寧で絶妙でした!
そして4分と7分くらいの盛り上がりのところも、こんなにガンガン
弾いていませんでした。こちらは若さを感じます。もっと練れた感じ
でしたよ。30年も弾いていれば、磨かれますよね~。
全体的に映像よりも柔らかく角が取れ、本当に美しかったです!
by aki_piano (2010-05-15 00:27)
aki_pianoさん YouTUBEで確認いただき、詳細な比較情報をありがとうございます!
お書きいただいた内容、とってもよく分かりました^^
確かにショパンの残した最後の大きな曲でしかも舟歌ですからガンガンと弾くようなものでないのは自明ですし、ショパン自身も最後のパリの演奏会で弾いた際に、その7分以降の箇所をppのような音量で弾いていてビロードのようなタッチだったとかの聴取記録が残ってますものね。
ある意味ショパンが憑依したような演奏を聴かれたのかもしれないということでしょうか。
ますます生でお聴きになれてよかったですねぇ!
(aki_pianoさんにYouTUBEのことを伝達する書き込みをした後で冷や汗が・・・書き込みしているのが江州ばかりなことと、唯一のGoshuの動画が場合によってはツィメルマンのすぐ近くに出ていたことがあるのを思い出したものですから^^;)
by 江州石亭 (2010-05-15 10:38)