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情熱 [レッスン]

今日は先日再会してレッスンを再開した看護婦さんの生徒さんのレッスンをしました[るんるん]
先ずは(珍しく・笑)すぐにピアノに向かって「どれから始めましょうか」という流れ。
ひとまず、半年以上ピアノに殆ど触れていないので、ハノンで指と体を呼び覚ます
ところからはじめました。
1番~4番まで、ゆっくり・しっかり、一本一本の指を意識して
神経回路を修復する感じ。
それから、以前やった「モーツァルト:きらきら星変奏曲」を弾き始め、Var.2まで。
そこから再度テーマに戻って本格的にレッスン。
いつものように、あれこれ言葉を投げかけていきます。
「あ~~、以前そう言っていましたよね~(笑)」などと和やかにレッスンは進み。。。

色々と説明をしているうちに、以前と同じようにお話へ。。。。(お話にならなかったのが
珍しかったので。。)
この半年以上のお仕事のことは先日再会のときにうかがっていましたが、今日は
昨日(今朝?お仕事で今朝の3時に帰宅されたそう[あせあせ(飛び散る汗)])あったことについて
話が及びました。
現在、大変な患者さんを2人抱えていらっしゃるそうですが、何と昨日その二人ともに
「もう死にたい」と言われてしまったそうです。
彼女は涙し、患者さんも彼女の言葉に涙し、一緒に泣いたそうです。。。
自分のために涙を流してくれる人が目の前にいる。このことがどんなに患者さんにとって
救いになったことでしょう。。。
そして彼女の看護師としての姿勢や考え方、患者さんへの接し方、言葉がけ、
そういったことを聞いて(以前からちょくちょく話は伺っていましたが、
前回、今日とで本当の彼女の一部が見えた気がしました)
本当に患者さんのことを考えて、身を削って患者さんとご家族と関わっている
本物の看護師さんなのだと思いました[ぴかぴか(新しい)]

色々お話を伺っていたら、私はピアノを教えるということを仕事としていて、看護師さんとは
まったく違う職種だけれど、人を相手にしているという点が共通しているからか、
何か同じものを感じました。
発信する原点が同じように感じました。

私の立場で言えば、教えることって手を抜こうと思えばいくらでも抜けてしまえるもの。。
楽譜どおりきちんと弾いたら「そうそう、よく弾けたね。間違えずに弾けたから合格!」
なんてそれでお終いにすることはとっても簡単。
生徒さんの方も「わ~い、一回で合格した[グッド(上向き矢印)]」と大喜びでしょう。
それで何ヶ月何年とこの調子で続けていけば、それなりに弾けるようにはなるかもしれません。
けれど、このやり方は私にとっては「手抜きレッスン」です[exclamation]
「どうしたらもっと良くなるだろうか。表現できるようにしてあげるには。。。何だか
ここが弾きにくそうだけど、どうしてそうなっているのかな。この子に今必要なことは。
どうしたらやる気を出してもらえるか。どうしたらもっと自ら練習しようと思うようになるか。
どうしたらもっとピアノを好きになるのか。どうしたら、どうしたら、なぜ、なぜ、、、、、」
と相手のこと、相手の状況を考えて、話を聞いて、相手に思いを馳せて考えること、
どれだけ相手に情熱を持って関われるか。
今話していることがすぐにできることとは限らないし、理解できないかもしれない。
けれど、その人が追い求めている限り、いつか今話していることが何かの役に立つかもしれない。
心や頭の隅の隅の隅~~~っこに少しでも残っていて、いつか救われるかもしれない。
もしかしたら一生何の役にも立たないことかもしれないし、「関係ない」と捨てられてしまう
かもしれない。
それはそれでその人の選択。
けれど、選択肢は与えてあげなければいけないと思う。それが教えるということ。
知らないことは選択できないのだから、沢山の選択肢の中から各々が各々の考えで
取捨選択していかれるようにすること。
「この人には分からないだろうから、この程度でいいや」と教えることを辞めたとしても、
もしかしたら何の影響もないのかもしれない。
けれど、私にはそれができない・・・・^^;
子供だろうと大人だろうと、赤ちゃんだって動物だって木々やお花だって、
情熱や愛情、「この人は自分と本気で向き合ってくれている」という空気は感じる
ものだと思う。そして伝わってしまうのだ。
だから私はどうしても手を抜けないし、「必ず伝わる」と信じてレッスンしています。

何だか、状況は違えど、「目には見えないし、今日明日で結果がすぐにでるものではない
けれど、それをやるかやらないか、手を抜くか抜かないかは、その人の倫理観の
問題」という所、同じものを感じました。
そして何より、とても嬉しかったのです[グッド(上向き矢印)]
病院にいる人、行く人は元気な人はいません。怪我をしたり病気にかかったり、時には死に直面
していたり、厳しい選択しを投げかけられている人も大勢いるでしょう。
そうした心身ともに弱っている中で、看護師さんの存在・影響というのは大きいと思うのです。
看護師さんもお仕事ですから、ただでさえ忙しいのだから「仕事」と割り切って
仕事を「こなす」人も多いと思います。そうしないと回らないし、自分も潰れてしまうかもしれない。
それも分かりますが、やはり患者側から言えば、包帯ひとつ換えるにしても、
その看護師さんの「心」を感じてしまうものです。弱っているときだからこそ余計に敏感にも
なっているでしょうし。
だからこそ、彼女のように本当に親身になって、患者さん一人ひとりにきちんと真正面から
向き合って、思って、考えて接してくれる看護師さんがいてくれるということが分かって
本当に嬉しかったのです[ぴかぴか(新しい)]
そして、彼女がそういう心を持った人間であったことが分かったのことが何より嬉しかったのです。
だからこれだけ忙しくても疲れていても音楽が好きでいてくれるのかな~とも思いましたし、
「彼女なら絶対にいい音楽が奏でられる[exclamation×2]」と確信しました[グッド(上向き矢印)]
そしてまた嬉しくなったのです[るんるん]
またまた私は彼女に?マークが沢山付くようなレッスンを更にヒートアップさせることになるかも(笑)
(注:習い始めて2~3年目くらいに「先生がずっとおっしゃっていたことはこういうことだったんですね~。
最初は意味が分かりませんでした(笑)」と恐らくこれまで山積みだった?マークは
少しずつは解消しているはずですので、新たな?マークかな(笑))
今日も、これまでの私のレッスンで色々蓄積されてきているので、私の言っていることの意味は
分かるようになってきたようですが「頭では理解できるのですが。。」という彼女に、「そうですよね。難しいことですから。でも、大丈夫!必ずできるときが来ますから」とかなり前向きな私(笑)
「先生・・・・また言ってるよ。おいおい[たらーっ(汗)]」と思われてるかもしれませんが、これも慣れっこなのかも(笑)

「何だかまたお話してしまって。しかも重たかったですよね」と言われましたが私は
「いいえ。何だか嬉しかったです[ぴかぴか(新しい)]」と上記の理由からお答えしました[わーい(嬉しい顔)]
そして、ホワ~っとした穏やかな温かい気持ちになって見送りました。

こういう、人に対して思いやりと情熱を持っている人が私は好きです[ぴかぴか(新しい)]
お話できて、彼女とピアノを通して関われて、本当に良かったです[るんるん]
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