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金子みすゞ [音楽]

今日は日本橋三越で開催されている「没後80年 金子みすゞ展」へ行ってきました。

26歳という若さで一人娘を残し自害してしまった童謡詩人です。
感性のとても豊かな人だったがために、とても悲しいこのような道を選んで
しまいましたが、その優しい目線や子供でも分かる易しい言葉で書かれた詩で
あるため、最近では小学校の国語の教科書にも詩が採用されています[るんるん]

易しいけれども、読めば読むほどに深いのです[ぴかぴか(新しい)]

様々な目線から書かれた詩は、「大人」になってしまった私たちに、
子供だったあの頃の、純粋な思いだったり目線を思い出させてくれたり、
ほんわか心を温めてくれたり、懐かしい気持ちにさせてくれたり、
心を正されたり、生き方を教えられたり。。。。

シンプルゆえに、様々な年代の人に読まれ、様々な解釈だったり
視点で受け取れるのではないかと思います。

そして、みすゞさんの詩に惚れて、様々な方がその詩に曲を付けています。

その中で、私は中田喜直先生が作曲された「ほしとたんぽぽ」をこれまで
何度となく伴奏者として小学校やコンサートで演奏させて頂きました。

詩の世界を見事に捕らえた中田先生にも脱帽です[exclamation×2]
「童謡歌曲集」なので、2~4ページくらいしかない短い曲ばかりですが、
詩の何とも懐かしいあの頃を思い描くような音だったり、
みすゞさんの独特の世界観をうまく捕らえ「歌曲」ではなく「童謡歌曲」としたところが
本当に素晴らしく詩とマッチしているのです[るんるん]

こちらの音楽も、子供が聴いても大人が聴いても、それぞれに
それぞれの目線で受け取れる音楽になっていると思います。

世界的にも翻訳が進み、みすゞさんの詩が広まっているそうです。

本当に世界中の人が、金子みすゞさんのような優しく温かい心と
目線を持って物事や世界を見られたら、きっと戦争はなくなるのではないでしょうか?

そして、素敵な愛に溢れた世界になるのではないかしら[ぴかぴか(新しい)]


    《たいりょう》
      あさやけ こやけだ
      たいりょうだ
      おおばいわしの
      たいりょうだ。

      はまは まつりの
      ようだけど
      うみの なかでは
      なんまんの
      いわしの とむらい
      するだろう。


    《つもったゆき》
      うえの ゆき
      さむかろな。
      つめたい つきが さしていて。

      したの ゆき
      おもかろな。
      なんびゃくにんも のせていて。

      なかの ゆき
      さみしかろな。
      そらも じべたも みえないで。


    《わたしと ことりと すずと》
      わたしが りょうてを ひろげても、
      おそらは ちっとも とべないが、
      とべる ことりは わたしのように、
      じべたを はやくは はしれない。

      わたしが からだを ゆすっても、
      きれいな おとは でないけど、
      あの なる すずは わたしのように
      たくさんな うたは いらないよ。

      すずと ことりと、 それから わたし、
      みんな ちがって みんな いい。


 

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